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kyoto university
global COE program

趣旨

photo23月11日に発生した東日本大震災は、M9.0の地震とそれに伴う津波により、東北・北関東地域を中心として、人的被害は、死者・行方不明者合わせて2万3千名を超え、そして、被災地の直接的経済被害が16兆円以上という国難というべき被害をもたらしました。東日本の太平洋沿岸一帯に津波が来襲し、生活基盤や産業基盤が広範囲に被災し、8都県で災害救助法が適用される広域災害であるとともに、福島第一原子力発電所における事故、それに伴う風評被害など、新たな複合災害の様相を呈しております。
政府は、東日本大震災復興構想会議を立ち上げ、「悲惨のなかの希望」と題した復興提言書を取りまとめています。そこでは、東日本大震災からの復興と日本再生の同時進行を目指すとともに、災害に強い安全・安心のまち、新しい強靭な地域の建設を進めることが織り込まれています。
京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」では、大規模災害などの脅威から人々を解放し、尊厳ある生命を快適に全うすることができる都市と都市群をデザイン・管理する技術体系である「人間安全保障工学」の構築を目指して教育・研究活動に取り組んでおります。 今回のシンポジウムでは、この都市の人間安全保障という視点から、東日本大震災からの教訓を学び、アジア地域での災害復興のあり方を共有するとともに、東海・東南海・南海地震などの将来の災害に備えた、新たな安全・安心とは何か、都市の人間安全保障を考える上で必要となる新しい研究・人材育成や実践科学のパラダイムを統合的に討議いたします。
第1部では、「東日本大震災では何が起こったのか」について、地震や津波のメカニズムから復旧・復興過程における課題についての研究報告を行います。第2部では、東日本大震災をはじめとして、アジア諸国における巨大災害での災害対応や復興に奮闘された行政担当者の方々を国内外から招聘し、復旧・復興の過程や現状について基調講演としてお話しいただき、巨大災害からの復旧・復興の経験について共有します。
そして、第3部のパネルディスカッションでは、第1部、第2部で提供いただいた経験や知識や阪神・淡路大震災、台湾集集地震からの復興の経験を基に、都市の人間安全保障からみた東日本大震災での被災地域における復興のあり方や東海・東南海・南海地震などの今後の災害に備えて、防災や減災とともに、都市における人間安全保障や新たな安全・安心について討議します。