イベント詳細
グローバルCOE「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」平成20年度建築系GCOEプロジェクト報告会
開催日:2009年3月11日
場所:京都大学桂キャンパス Cクラスター C2 4階 ゼミ室
主催:
京都大学工学研究科建築学専攻・都市環境工学専攻(建築コース)
GCOEプロジェクトチーム
Report 025
概要
建築系・重点共同研究プロジェクトの概要
21世紀を迎え、科学における問題解決はより人間指向に、また領域複合性、統合性が必須となり、その方法論も大きく変化しています。建築系専攻では、近年 注目が集まっている「人間の安全保障」(human security)に焦点を結び、「アジア・メガシティの都市の人間安全保障工学」の研究と実践を推進するために、人間中心の尺度からのデザインと実践の プロセスのあり方を探求することを目的とします。
建築系の重点共同研究プロジェクト
都市は、多数の人間と膨大な地球資源が集まる場所といえます。人類社会と地球環境に大きな影響を及ぼす都市を適切にデザインすることは、社会・環境の向上 に多大な貢献をする可能性を有しています。建築系専攻では、建築学の視点から「都市ガバナンス」と「災害リスク管理」に関する重点共同研究プロジェクトを 組み合わせて、人間の安全保障を実現する方法を探求し、「都市の人間安全保障工学」の構築をめざします。
報告
建築系研究プロジェクト方針
- 「人間の安全保障」の概念を整理し,「都市の人間安全保障工学」のフレームワークを構築する(capability approachへの注目)。
- アジア・メガシティの都市群としての動向を把握する。
- 京都を拠点とし,複数のアジア・メガシティを対象とした重点共同研究プロジェクトを展開する(海外拠点は設置せず,プロジェクトを中心とした研究・教育を推進する)。
- 主な研究対象として,歴史都市である海外の3都市西安(中国),ジョグジャカルタ(インドネシア),ムンバイ(インド),及び京都・大阪(日本)を設定する。その他,本GCOEで海外拠点が設置される都市も比較研究の対象とする。
- 都市ガバナンスと災害リスク管理のプロジェクトを可能な限り連携させることにより,人間の安全保障を重層的に捉えるよう留意する。
- 安全性・健康性,利便性・経営合理性,快適性・アメニティ,持続可能性といった多次元的な環境指標に配慮し,脆弱性の削減と生活の質の向上をめざす(人間安全保障と人間開発)。
- 脆弱性の削減:災害リスク,居住環境問題(非日常的な脅威,日常生活に埋め込まれた脅威)への対応
- 生活の質の向上:環境・景観・文化の保全・再生