都市基盤マネジメント
研究領域リーダー 大津宏康 教授
研究領域の目的
都市基盤マネジメント領域では、経済性のみではなく「人間安全保障工学」と言う観点から、都市における社会基盤の整備をいかに戦略的にマネジメントするかという学際的な知識に関する学理を構築することを目的とします。
研究の特徴
当研究領域ではアジア・メガシティーにおける都市基盤の展開・整備戦略を考える上で、メガシティー(Mega-city)と周辺地域(Suburban areas)とのリンクモデルを想定します(下図)。
すなわち、アジア・メガシティーにおける都市域の急速な拡大は、周辺地域からの様々な資源 (食料・エネルギー、人材)の提供なしでは実現不可能です。つまり、メガシティーの発展には、周辺地域との効果的なロジスティックス (後方支援)の形成が不可欠であり、このような観点から、本都市基盤マネジメント領域では、2種類の着眼点(着眼点1:メガ シティー自体の拡大に起因する課題、着眼点2:メガシティーの発展を支える周辺地域とのリンクに係る課題)に分離した検討を実施します。
本領域では、バンコクでの地盤沈下リスクのマネジメントやシンガポールでの海賊・テロを考慮したシティロジスティックスの構築、ジャカルタでの二酸化炭素地中隔離技術の確立など、徹底した現場主義を念頭におきながら、具体的な都市問題を解決するための技術開発や制度設計を行います。
メガシティ周辺地域とのリンクモデル