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イベント詳細


第1回水供給管理システムとソーシャル・キャピタルに関する国際ワークショップ

開催日:2009年3月20日
場所:Institute of Technology Bandung(ITB)(インドネシア)

主催:
ITB(京都大学グローバル COEのインドネシア拠点)

共催:
University of Brawijaya (UM)(インドネシア)

出席者数:50名


Report 026

概要

近年、アジアの開発途上国の経済発展に伴う水資源の量的・質的ニーズの向上、汚染拡大、私有財産化の増大、国の保護政策の強化は、水資源をめぐる競争を激化し、多くの人々の安全・安心・快適な水資源の利用を阻害している。持続可能な地域開発と水資源管理のためには、それをめぐる様々なステークホルダーの利害関係と地域固有の社会的構造を考慮した的確な制度設計が必要である。 このような問題意識に基づいて、本国際ワークショップではアジア各国における水供給管理の現状況と認識を理解すると共に、地域における固有な文化・地域環境や多様な生活様式から生み出す社会資本(ソーシャル・キャピタル)が、水資源の維持管理に果たす役割を明確にして地域的文脈を考慮した持続可能な水供給管理システムを模索することを目的とする。本国際会議を通じて、水資源管理に関わる技術的・政策的問題を発見すると共に比較研究を進め、水供給管理システムのあり方を明示することを期待している。

報告

水供給管理システムとソーシャル・キャピタルに関する国際ワークショップは、京都大学グロバル COEのインドネシア拠点であるITB大学の主催と京都大学とUMの共催でITBのLabtek IXAで行われた。本ワークショップでは、"Research, Innovation and Partnership"の大学関係者や学生、約 50名が参加し、熱心な議論が展開された。インドネシアITB大学の建築・計画・政策開発科の副学長 Indratmo Soekarno 教授の基調演説をはじめ、水供給管理システムにおけるソーシャル・キャピタルの多義的な意義に関する活発な議論と共に、現在の最先端の研究紹介がなされた。特に、アジア地域のコミュニティによる水供給システムの現状と問題に対する幅広い視点からの評価や検討がなされた。そして、コミュニティによる水供給管理をサポートするための新たな水供給システム技術の開発と社会実験など、水資源管理に関わる技術的・政策的問題を新たに発見すると共に、水供給管理システムのあり方について活発な議論が行われた。最後に、第2回のワークショップは、平成22年3月、インドネシアのスラバヤ、ITSで開催される予定である。