イベント詳細
GCOE 特別セミナー 第一回環境分析技術セミナー「環境分析の基本とそのデータの取り扱い」
開催日:2009年4月17日
場所:清華大学深圳研究生院L棟109(中国)
主催:
京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」
共催:
京都大学EMLプログラム「環境マネジメント人材育成国際拠点」
出席者数:27
Report 031
概要
GCOEプログラムの重要海外拠点に位置づけられる深圳拠点では、これまでに日中環境協力講座として一定の成果を挙げてきた事を受け、既に具体的な研究が 実施可能な段階にあるが、これら具体的な研究を行う上で、環境分析は必要不可欠な技術であると言える。一方で、清華大学深圳研究生院では、2009年1月 末に新たな修士課程の学生が配属されたところである。これらの学生は、現地での研究を推進する上で重要な役目を担っているが、機器分析手法を用いる環境分 析技術については理解が十分ではなく、従って環境分析技術に関する講義を受講する必要がある。これらの状況に鑑み、清華大学深圳研究生院において、環境分 析技術の基本的な考え方および測定データの取り扱い方についてセミナーを開催し、これらの理解を深めることを目的としてセミナーを開催した。
報告
本セミナーでは、八十島誠准教授を講師として、環境分析を行う上での基本的な考え方や注意点、データの取り扱い方について具体的事象を元に解説した。例え ば、偶然誤差や系統誤差の違いとその対処方法、正確さや再現性、繰り返し性の概念などを実例を挙げて解説した。また、これまであまり重視されてこなかった 下限値の設定方法からクロマトグラムのベースラインの引き方による面積値の違いなどの詳細を説明した。セミナーの後には、実際に自分が直面している機器分 析上の問題等についての活発な質疑が交わされ、真に学生が求めている情報を講義できたものと考えられた。セミナー終了後にも、例えば、再現性を確保するた めに必要な繰り返し測定の回数についての質問を受けるなど、受講者の関心の高さが窺えたセミナーとなった。したがって、これらの基礎知識は、今後の研究活 動において大いに役立つものと考えられた。