イベント詳細
アジア・メガシティの人間安全保障のための災害管理
開催日:2009年8月25日
場所:京都大学宇治キャンパス 木質ホール
主催:
京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」
共催:
京都大学防災研究所
出席者数:80〜100名
Poster
Program
Report 048
概要
2009年8月25日、京都大学宇治キャンパス木質ホールにて、GCOEシンポジウム「アジア・メガシティの人間安全保障のための災害管理」が 開催されたが。本シンポジウムにおいては、都市ガバナンス、都市基盤マネジメント、健康リスク管理、災害リスク管理の4つの学問領域のうち「災害リスク管 理」に関連する博士課程学生、研究者を一堂に会し、その研究成果や今後の発展可能性等に関して討議を行うもので、参加したGCOE研究者や留学生たちに よってアジア・メガシティにおける、ベーシック・ヒューマン・ニーズ、環境汚染、災害とそれらに対する自立的な対応能力をいかに確保するかについての活発 な発表と議論が行なわれた。
報告
シンポジウムは岡田防災研究所所長による防災研究所の紹介、米田GCOE-HSE分野長によるHSEプログラムの紹介に続き、多々納教授による 途上国における防災技術移転の問題点や学問体系化の困難さ、そして本プログラムのゴールに関する例を用いた紹介があった。続いて堀教授によって開発された 水害避難シミュレーションシステムの紹介があり、その後、GCOE若手研究者や大学院学生、留学生たちによる現在までの研究成果の報告が活発に続けられ た。発表には東南アジア地域における地震観測網の設置の事例報告、ヒマラヤ氷河湖の拡大予測、東アジアの水資源の統合的管理事例など多岐にわたった。
- 全発表の後パネルディスカッションが開催され、ここでは特にGCOE留学生達がプログラムの運営を行なっている教員たちに対して様々な質問を行い、今後のGCOE-HSEプログラムを運営していく上で必要な事項について相互の意見交換が活発に行なわれた。
- 留学生達の指摘の中では、目的とする地域からのデータ収集の困難さや、博士課程の研究テーマがそのまま地域に役立つものになるのか、といった質問ととも に、HSEプログラム制度に対する期待や今後の役割についても述べられた。また新たにGCOEプログラムとして立ち上がった「極端気象と適応社会の生存科 学」に関する紹介と今後の協力関係のあり方についても代表の寶教授らを交えて議論が行なわれた。
- 80人以上が集った本シンポジウムであったが、懇親会に集った学生達からは、今後もこのようなシンポジウムを定期的に開催してほしいという声が聞かれ、 我々のプログラムの教育ユニットとしての重要性が再認識されるシンポジウムであった。また、本プログラムおよび防災研究所が今後も国際的な人材育成を行 なってゆく上でこのような英語でのシンポジウムを継続的に開催するのが重要であると考えられる。