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イベント詳細


第22回土木工学に関するKKCNNシンポジウム報告

開催日:2009年10月31日- 11月2日
場所:タイ・チェンマイ・The Imperial Mae Ping Hotel(タイ)

主催:
- 京都大学(Kyoto University, KU)
- 韓国科学技術院(Korea Advanced Institute of Science and Technology, KAIST)
- 国立台湾大学(National Taiwan University, NTU)
- シンガポール国立大学(National University of Singapore, NUS)
- チュラロンコン大学(Chulalongkorn University, CU)

共催:
京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」

出席者数:約150名

Report 070

報告

2009年10月31日から11月2日の3日間,タイ・チェンマイ・The Imperial Mae Ping Hotelにおいて標記シンポジウムが行われた.このシンポジウムは京都大学(Kyoto University, KU),韓国科学技術院(Korea Advanced Institute of Science and Technology, KAIST),国立台湾大学(National Taiwan University, NTU),シンガポール国立大学(National University of Singapore, NUS),チュラロンコン大学(Chulalongkorn University, CU)の5カ国の大学・研究機関が1988年より土木工学に関する研究交流を目的に毎年開催するものである.発足当初は,京都大学と韓国科学技術院の2機関であったが,その後3機関が参画し,上記5機関の共催による国際シンポジウム(KKCNN Symposium on Civil Engineering)を毎年実施するに至っている.シンポジウムでは,各機関の研究者,学生による研究発表を通じて相互の学術交流を深めると共に,大学院生や若手研究者を対象に優秀な研究発表者に対する表彰を継続的に実施し,研究の奨励に務めている.
第22回シンポジウムでは,基調講演2編および一般講演113編(構造工学73編,土質・岩盤工学28編,維持管理工学(Sustainability Engineering)12編)の発表があり,うち本学からの講演は基調講演1編(家村浩和名誉教授),構造工学16編,土質・岩盤工学6編,維持管理工学1編であった.参加者は約150名であり,本学からは約40名であった.Fig.1に参加者に配布されたプロシーディングの表紙を示す.
初日午前中に基調講演が行われ,午後は一般講演の後,Sustainability and Civil Engineering Educationに関するグループディスカッションが行われ,各大学の教育に関する新たな取り組みが紹介された.本学からは杉浦教授によりGCOEの展開とG30(国際コース)設置の紹介があった.シンガポール国立大学からは新専攻設置と新たな教育プログラムの紹介,KAISTからは設計思想をひとつの学問分野と捉え,実習を含む新教育プログラムとして実施中である旨紹介があった.このほか国立台湾大学,チュラロンコン大学からもそれぞれ進行中あるいは計画中の取り組みが紹介され,各大学共に従来の教育スタイルにとらわれない新たな方向性を見出しつつある印象を受けた.2日目は全日一般講演が続いた,なお一般講演は4会場に分かれるパラレルセッションで行われた.各セッションでは,研究発表の後,熱心な質疑が続いた.優れた研究と発表が評価された学生にはKKCNNシンポジウムより賞状と賞金が贈られた. 最終日はTechnical tourが実施された.夜はLoy Kratongと呼ばれる祭が行われ,多くの人がチェンマイの街にあふれた.あちこちから無数の灯篭が上空高く上がり,夜空に映えた.
最後に,本シンポジウムにはGCOEプログラムより助成を頂くとともに,本学学生の一部に渡航費の援助を頂いた.ここに記して謝意を表する.