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イベント詳細


京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」東アジアの水・土砂災害に関する国際シンポジウム

開催日:2010年3月23日
場所:京都大学宇治キャンパス おうばくプラザ

主催:
- 京都大学防災研究所 流域災害研究センター
- 京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」災害リスク管理研究領域(防災研)

出席者数:60名

Report 081

概要

中国、韓国、台湾といった東アジアの国々では、台風の襲来や集中豪雨により、毎年、多くの水害に見舞われており、2009年夏も台湾などで台風による大きな被害が発生した。このような背景のもと、本シンポジウムは、中国、台湾、韓国から著名な研究者をゲストにむかえ、水・土砂による災害事例や最新の研究成果について情報交換するとともに、水・土砂災害の予測手法や今後とるべき種々の対策について、総合的な議論を展開することをねらいとして実施したものである。 京都大学防災研究所流域災害研究センターと文部科学省グローバルCOE「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」の災害リスク管理研究領域の共催で実施した。

報告

シンポジウムでは3件の特別講演と25件の研究発表(口頭発表・ポスター発表)が行われた。 特別講演では、関口教授から‘Coastal Erosion-A Suite of Multi-scaled Processes’、王光謙教授(Prof.Guangqian Wang) から‘Emergency Analysis and Treatment of Quake Lakes in Wenchuan Earthquake-Hit Regions, China’、そして謝正倫教授(Prof. Chjeng-Lun Shieh)から‘Disasters Caused by Typhoon Morakot in Taiwan and the Renovation Strategy’の題目で話題提供がなされた。関口教授は海岸侵食、土砂移動に関する最近の研究成果を紹介し、王教授は四川大地震による土砂災害、謝教授は台風Morakotによる洪水・土砂災害について貴重な報告を行った。
その後、若手を中心とした研究者から最新の研究成果についての口頭発表、ポスター発表が行われた。各発表終了後には質疑応答が行われ,またシンポジウム終了後も講演者と参加者の間で熱心な討議がなされていた。
今回のシンポジウムをとおして、東アジアの流域災害や流域の諸問題について、活きた情報を皆が共有できたことが大きな収穫である。また、海外からの若手研究者や大学院学生にとっては、今後の研究を進めるうえで貴重な機会であったのではないかと考えている。なお、発表内容に関する論文を掲載した論文集(Proceedings)を編集し発刊している。