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イベント詳細


水を対象とした環境問題に関する研究の視点に関する日中シンポジウム

開催日:2011年3月10日
場所:清華大学深圳研究生院C楼208

主催:
- 京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」
- 京都大学環境マネジメントリーダー(EML)プログラム

共催:
清華大学深圳研究生院

出席者数:19名

Report 147

概要

水を対象とした環境問題に関する研究の視点に関する日中シンポジウムは、2011年3月10日に開催された。このシンポジウムは、午前のシンポジウム、午後の現地視察から構成されるものであり、日中両国における研究の視点について理解を深めるとともに、国を超えた交友関係の構築の基礎を得る事を目的として開催された。

報告

午前のセッションでは、清華大学深圳研究生院の管運涛教授からの開会挨拶に引き続き、12 名の講演者(日中学生11名+ポスドク1名)からそれぞれの研究テーマや興味について英語での講演が行われた。講演のテーマとしては、膜処理技術、POPs、下水処理の数理モデル、触媒、PPCPs など多岐にわたった。これらの講演に対し、両国の学生から非常に熱心な議論が行われた。最後に、田中宏明教授から、午前のシンポジウムが総括され、聴講者にわかりやすいプレゼンテーションの方法や、両国の友好関係醸成の重要性について有意義なコメントをいただいた。なお、本シンポジウムの模様は、遠隔会議システムを用いて、京都大学桂キャンパスに中継され、京都大学の教員および学生がこのシステムを通じてシンポジウムに参加した。午後からは、中国の環境関連施設の現状を知るために、現地視察を行った。
現地視察では、日中の教員・学生が同じバスに乗り、道中、情報交換を行うなど友好を深めた。
始めに、深圳市の廃棄物を受け入れている下坪埋め立て処分場を視察した。この処分場において参加者の興味を惹いたのは、廃棄物から回収したメタンガスを用いたメタンガスステーションであった。次いで、浜河下水処理場を視察した。この下水処理場は、大規模改修を終えたところで、高度処理技術(A2O、砂濾過、オゾンなど)が導入されており、さながら日本の下水処理場のようであった。このことは、中国の環境関連施設の発展が極めて速い事を示唆していた。
さらに、深圳市中心部を流れる河川を視察した。この河川では、汚染が著しく、メタンガスを含む汚泥が散見された。日本では見る事の出来ない河川の状況を見る機会に恵まれた事は、今後の研究の展開に生かされるものと期待される。
本シンポジウムおよび視察は、参加した日中の学生に対して、中国の環境の現状を知り、また同世代の他国のの学生との友好を深める機会を提供する事ができた。