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イベント詳細


PME(Professional Master of Engineering)集中講義

開催日:2011年3月28日 - 4月2日(計21時間)
場 所:AITCV(Asian Institute of Technology, Centre in Vietnam)(ベトナム・ホーチミン)
科目名:Risk Management for infrastructure development and planning

主催:
京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」

出席者数:7名

Program
Report 148

報告

平成23年3月28日から4月2日の6日間,京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」(以下,京都大学GCOEプログラムと称す)の海外連携拠点の一つであるアジア工科大学AITのベトナム分校AITVN(Asian Institute of Technology in Vietnam)・ホーチミンにおきまして,社会人修士課程PME(Professional Master of Engineering)科目「Risk Management for Infrastructure Development and Planning 」の集中講義を実施しました。
本講義では,GCOEプログラムの主要4領域(都市ガバナンス・都市基盤マネジメント・健康リスク管理・災害リスク管理)の内,筆者が研究領域リーダーを務める「都市基盤マネジメント」分野におけるサブプロジェクトである地盤構造物を対象としたインフラ構造物のアセットマネジメントに関する内容に関して,表-1に示すプログラムで講義を実施しました。 同表に示します1コマ当りの講義時間は90分ですので,Final exam.を含めて計21時間です。また,講義のテキストとしては,筆者が作成したGCOEプログラムの成果出版物であるGeotechnical Infrastructure Asset Management (Second Edition) を使用しました。
【表-1】


なお,本科目の集中講義は,2009年9月に実施しており今回が2回目となります。前回の講義において,受講者がすべて社会人エンジニアであり,理論に加えて実務面への応用への関心が高かったことを踏まえて,各回の講義においてEXCELを用いて解く演習問題を配布し演習を実施した所,理解が進むことに加え実務にも生かせることが出来ると大変好評でした。社会人対象の入門編の講義内容とはいえ受講者の理解を得ることは,将来的に当該分野の知識の普及を図る上で有益であると確信しています。
また,本講義期間中の3月29日には,AITVN主催で大学教員・政府関係者・エンジニアを対象としてThe conference on Geotechnical Engineering in the context of Climate changeという講演会が開催され,「Monitoring and early warning of landslide, experiences in Japan and Thailand」という題目で特別講演を行いました。内容は,筆者がGCOEプログラムでタイにおいて実施している原位置モニタリング,および土砂災害早期警戒体制の立案に関するものです。昨今,東南アジア諸国では気候変動の一環とみなされる降雨の発生状況の変化に伴う斜面災害の発生頻度が増加しつつあることを反映して,土砂災害早期警戒体制の立案に関しては多くの質問がなされ,活発な質疑応答となりました。
今後とも,このような機会をとらえて,アジア地区での当該分野の知識の普及,および人間安全保障工学の観点からの情報の共有化を図っていきたいと考えています。