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イベント詳細


地質科学国際研究計画(IGCP)プロジェクト585 第5回国際シンポジウム「海底地すべりとその影響」

開催日:2011年10月24 - 26日
場所:京都大学吉田キャンパス芝蘭会館

主催:
地質科学国際研究計画(IGCP)プロジェクト585

共催:
- 国際統合海洋掘削計画(IODP)
- (社)日本地質学会
- 京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」

後援:
- 国際地質科学連合(International Union of Geological Sciences)
- 国際連合教育科学文化機関(UNESCO)
- 国内関連学協会:(社)物理探査学会・(社)地盤工学会・土木学会・岩の力学連合会・日本第四紀学会・日本堆積学会・日本応用地質学会・日本活断層学会・日本地すべり学会・日本地震学会ほか

出席者数:16カ国から136名

Report 167

概要

第5回国際海底地すべりシンポジウムは,国際連合教育科学文化機関(UNESCO)と国際地質科学連合(IGCP)の支援の下で活動している地質科学国際研究計画(IGCP)の第585次研究計画が主催する正式な学術会議(隔年開催)で、今回初めて欧米以外での開催となった。招待講演者7名のほか、世界各国から海底地すべりとそれに関連する幅広い領域の研究者が京都大学に集い、地質観察、海洋調査、モデリング、解析などに基づいた海底地すべりとその関連研究に関する最新の研究成果を発表した。また、内外の著名な研究者を招聘して、地震と津波、地盤流動、リスクアセスメントなどを多方面から議論するパネルディスカッションを行った。

報告

海底地すべりは近年注目されている自然災害である.海底地すべりによって、破壊的な津波が発生・増幅する可能性があり、海岸や沿岸の構造物や海洋土木構造物に被害を与え、人命を脅かす.最近、大規模な被害を引き起こした海底地すべりの例として、1979年のフランス・ニース海上空港の建設に伴う崩壊、1998年・2002年のイタリア・ストロンボリ火山の崩壊に伴う地すべり、1996年のFinneidフィヨルドでの内湾大津波,2006年のパプアニューギニアでの局所的大津波,2009年の台湾南西沖での海底ケーブル・電子取引ネットワークの切断事故などが挙げられる。2011年3月の東日本大震災でも、海底地すべりによって津波が増幅した可能性が指摘されている。 このシンポジウムに関連してSpringer社から単行本(査読付英文論文集)を出版した。この書籍には、海底における地質学、地球物理学、さらには地盤工学の国際的なエキスパートによって、海底地すべりの最新の科学的成果(全文査読論文66編)が収録されている。詳細はシンポジウムwebsite http://landslide.jp を参照されたい。