イベント詳細
シンポジウム -人間安全保障工学へのInSAR解析技術の応用
開催日：2012年10月23日
場所：京大会館
主催：
京都大学 環境資源システム工学分野
共催：
京都大学GCOEプログラム “アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点”
出席者数：約50人
Report 224
概要
2012年10月23日にシンポジウム -人間安全保障工学へのInSAR解析技術への適用が京都大学で開催された。このシンポジウムの目的は地球工学及び地球科学の諸分野でのInSAR解析技術に関する研究の進展を共有することである。
報告
当シンポジウムはTREのAlessandro Ferretti博士の来日を記念して企画されたものである。Alessandro Ferretti博士はInSAR解析技術分野において、数多くの論文を執筆し，また，世界中のInSAR解析のプロジェクトに関わっている著名な人物である。特に，Alessandro Ferretti博士によって開発されたPSInSARTM解析技術は宇宙からミリメートル程度の高精度で地表変動の測定を可能にする技術であり，近年では，PSInSARTM解析技術を改良したSqueeSARTM解析技術を提案し，注目を集めている。
京都大学京大会館で開催された当シンポジウムは京都大学GCOEプログラム”アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点”の協力により開催され，数多くの学生が出席した。学生の多くは京都大学都市社会工学専攻の研究室の学部生や修士過程，博士課程の学生である。他の出席者は京都大学の講師や他の研究機関，国内の企業の研究者及び技術者である。発表者は5人，参加者は約50人であった。
当シンポジウムは松岡俊文教授の歓迎の言葉で開始した。開始の辞の後には，人間安全保障工学へのInSAR解析技術の応用に関するプレゼンテーションがTREや京都大学，応用地質株式会社の発表者によって行われた。具体的には，発表者はAlessandro Ferretti博士 (TRE)， 橋本 学教授 (京都大学 防災研究所)， 水野 敏美 (応用地質株式会社)， Weiping Li (京都大学)， 石塚 師也 (京都大学)の5名であった。
まず，最初のプレゼンテーションではAlessandro Ferretti博士が“Monitoring Surface Deformation with Radar Satellites”という題で発表を行った。次に橋本 学教授が“Ground Deformation in the Kyoto Basin and Osaka Plain Detected with SAR Interferometry”という題で発表を行った。 水野 敏実は“Application of InSAR Technology for Civil Engineering”という題で発表を行い，その後，Weiping Li，石塚 師也はそれぞれ“Extraction of Soil Liquefaction Areas around Tokyo Bay by Multi-temporal InSAR Coherence”， “SAR Interferometry Applied to Natural Resource Development and Urban Monitoring”という題で発表を行った。其々の発表の後には質疑応答の時間が設けられた。
最後に，シンポジウムは松岡俊文教授の言葉で閉会した。シンポジウムの後は懇親会が開催され，参加者は発表者と議論を深め，今後のInSAR解析技術の応用に関する研究協力について話合った。
