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イベント詳細


インドネシア、ジャワのGUNDIH 地区における二酸化炭素地中貯留(CCS)に関する第四回シンポジウム

開催日:2012年12月4日
場所:東京 銀座日航ホテル 10階スカイルーム

主催:
- バンドン工科大学
- 京都大学
- 京都大学グローバルCOE プロジェクトアジア・メガシティの人間安全保障工学拠点

共催:
- PERTAMINA
- JICA
- JST
- 深田地質研究所
- 秋田大学
- 九州大学
- JAPEX.

出席者数:76名

Report 237

概要

この第4 回CCS シンポジウムの目的はインドネシアグンディガス田で取得された地質及び地球物理学データの研究成果を議論し、CCS プロジェクトを次の段階に進めることである。それぞれの意見と今後の計画についての考えを交換するため、このプロジェクトに携わっている日本とインドネシアの大学や研究機関、企業に所属する研究者がこのシンポジウムに参加した。

報告

このシンポジウムは東京の銀座日航ホテルで2012年12月4日に開催された。シンポジウムはバンドン工科大学、京都大学、京都大学グローバルCOE プロジェクトアジア・メガシティの人間安全保障工学拠点によって主催された。8 つの発表が行われ、参加者数は76人であった。
シンポジウムはこのCCSプロジェクトの代表である京都大学の松岡 俊文教授の挨拶で始まった。続いて、インドネシア側の代表であるバンドン工科大学のWawan Gunawan 教授の基調講演が行われた。開催の辞で松岡 俊文教授は世界規模のCCSへの関心の高まりとインドネシアを含めた東南アジアの二酸化炭素地中貯留プロジェクトへの影響について言及した。そして、Wawan Gunawan教授はインドネシアのグンディ地域での二酸化炭素地中貯留の試験的実験に関する国際的研究協力について説明を行った。彼は環境に優しく持続可能的なエネルギーを取り巻く問題と二酸化炭素地中貯留技術におけるインドネシアと日本の地球科学者が果たすべき役割について言及した。
開催の辞の後、6つの発表が行われた。発表の題材は2つに分類される。1つは日本におけるCCSプロジェクト、もう1つはグンディガス田における地質及び地球物理データを用いた研究である。最初の部では赤工 浩平氏が地下の多孔質物質内での超臨界状態の二酸化炭素の挙動を題材とした発表を行った。棚瀬 大爾氏は苫小牧のCCS 実験サイトでの二酸化炭素の流動予測を題材とした発表を行った。2つ目の部ではRio Imanuel Sebayang 氏がグンディ地域とその周辺の地質データと二酸化炭素の貯留可能性を題材とした発表を行った。Ariesty Ratna Asikin 氏は入手可能なデータを用いたグンディ地域の地下浅部における二酸化炭素地中貯留可能性の評価を題材とした発表を行った。Putri Diah Ekowati 氏は貯留層シミュレーションによるグンディガス田の二酸化炭素貯留予測を題材とした発表を行った。 最後の発表者である辻健博士は二酸化炭素地中貯留見込み地域の貯留層モデリングに関する現在の研究発表を行った。それぞれの発表 の後には質疑応答の時間が設けられた。
最後に、このシンポジウムは松岡 俊文教授の言葉で閉会した。成功を収めたシンポジウムの後にはパーティーが開催された。このパーティーで参加者はより深い議論を行い、今後のグンディ地域でのCCSプロジェクトに おける関係強化を行った。松岡 俊文教授は第5回のCCSシンポジウムはバンドン工科大学と京都大学が2013年にインドネシアのバリで開催することを宣言した。次のシンポジウムにも今回の参加者を招待する予定である。