イベント詳細
インフラ構造物のCO2排出量評価および環境会計導入に関する研究集会
開催日:2010年1月26日
場所:京都大学桂キャンパス Cクラスター C1 ゼミ室(226)
主催:
京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」
出席者数:20名以上
Report 088
概要
インフラ構造物のCO2排出量評価および環境会計導入に関する研究集会は、グローバルCOEプログラムにおける「都市基盤マネジメント」研究領域・都市環境会計のインフラ構造物への導入に関する研究・教育プロジェクトの成果発表の一つとして開催される。また、本研究集会では、CO2排出量評価や環境会計業務に携わる様々な分野の方々に多く参加いただくことで、インフラ構造物のCO2排出量評価および環境会計導入に関する近年の動向や将来の方向性等が活発に議論された。
報告
インフラ構造物のCO2排出量評価および環境会計導入に関する研究集会は、2010年1月26日、京都大学桂キャンパス(C1棟226号室)において開催された。本研究集会では、大津宏康教授(研究領域・海外拠点リーダー、都市社会工学専攻)による全体趣旨説明の後、平成21年度の研究成果に基づく以下3つの話題が提供され、各々の話題に関して積極的な議論が交わされた。
1 JICAおよび国際機関における環境会計分野の取組みの現状
澤井克紀(国際協力機構JICA民間連携室)
2 バンコク地下鉄事業における環境会計導入
箕田康宏(京都大学大学院経営管理大学院)
3 バンコク首都圏での廃棄物処理システムおけるCO2排出量評価
稲積真哉(京都大学大学院工学研究科)
話題提供1では、JICAおよび国際協力機関のプロジェクトに関わる環境経済評価の現状、ならびにアジア・メガシティにおける環境会計導入の目的等が示され、環境会計に関してフィードバックシステムが成立するような活用法が提示された。
話題提供2では、タイ・バンコク地下鉄のライフサイクルにおけるCO2排出量を定量的に推定する評価手法が述べられるとともに、CO2排出量に基づく環境会計を取り入れたバンコク地下鉄の効率性が示された。
話題提供3では、タイ・バンコクにおける現状の廃棄物処理システムならびにシナリオとして想定した廃棄物処理システムに対して、環境影響評価および環境会計を適用することが示された。さらに、処理コストならびに環境コストを総合的に最適化し得るバンコクにおける廃棄物処理システムが提示された。
本研究集会は第1回目の開催(初めての開催)であったものの、総勢20名以上の方々に参加いただいた。本研究会の開催を終えて、インフラ構造物のCO2排出量評価および環境会計導入の更なる発展・普及を目的とし、今後も継続的に開催することを予定している。