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イベント詳細


第8回日本及びスウェーデンにおけるソーシャルキャピタルと地域開発に関するワークショップ

開催日:2011年5月20日 - 22日
場所:奈良県新公会堂

主催:
MARG (Marginal Area Research Group)

共催:
- 京都大学経営管理大学院経営研究センター
- 京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」

出席者数:約50名

Report 151

概要

交通ネットワークや情報システムの急速な発展に伴うグローバリゼーションの進展により、地方部が置かれている状況は激変していると言っても過言ではない。地方部は、天然資源の枯渇、人口減少、高齢化など多くの問題を抱えており、国や地方自治体はその制約はあるものの、様々な対策を実施しているのが現状である。このような背景のもと、本グループでは地域の実態にあったコミュニティの統治のための新たなパラダイムを確立することを目的としている。特に、地域コミュニティによる協働管理は、地域住民や自発的組織、観光旅行者など多くの利害関係者による支援が必要となる。その中で、地域を支える重要な概念の一つがソーシャルキャピタルである。一般に、ソーシャルキャピタルは、信頼や組織の関心、協力関係を強める、ある規範を共有したネットワークを指す。コミュニティを統治する上で、ソーシャルキャピタルは重要な概念であり、その理解を深め、具現化していくことは、地域の実像にあった発展に寄与すると考えられる。本ワークショップは、スウェーデンや日本における地方部が抱える共通課題について議論を行うことを目的とする。なお、本ワークショップは、スウェーデン及び日本の間で交互に開催されており、今年で八回目を迎えるワークショップである。

報告

シンポジウムでは学習院大学教授・川島辰彦先生より“Agroforestry of a Karen Village: Social Life-style and Philosophy of Forest Management in North-western Thailand”というタイトルにて、地域コミュニティグループが管理するコモンズの実例を交えた講演が行われた。続いて、6つのセッションが二日間に渡って行われた。スウェーデン側から6件、日本側から13件の講演が行われた。さらに、インド、韓国、ラオスからの参加者も各国が抱える地方部の問題について発表を行い、多くの実りある積極的な議論が繰り広げられた。最後に、第9回をスウェーデンのオステリン、第10回を黒川で開催することが発表され、今後も継続的に活動を行っていくことを参加者の間で同意した。

(写真左)開会の挨拶を行う小林潔司教授
(写真右)基調講演を行う川嶋辰彦教授