イベント詳細
水の定量的微生物リスク評価手法に関する講習会 ー第1 回戦略的創造研究推進事業講習会ー
開催日：2012年3月21日 - 22日
場所：京都大学桂キャンパス312室
主催：
- 京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」
- 戦略的創造研究推進事業 ｢都市地下帯水層を利用した高度リスク管理型水再利用システムの構築｣
出席者数：19名
Report 202
概要
本講習では，戦略的創造研究推進事業｢都市地下帯水層を利用した高度リスク管理型水再利用システムの構築｣の到達目標に鑑み、水道水や再生水に含まれる病原性微生物に関するリスクを定量し管理するための手法である「定量的微生物リスク評価（Quantitative Microbial Risk Assessment、QMRA）」を理解・普及を目的として行った。特に、このQMRA手法を理解し、実務に導入してもらうことを念頭に講習を進めた。
報告
講習会では，伊藤禎彦研究代表者よりQMRAの具体的手順を説明しつつ行われた。このとき、CRESTのRAである周靓が技術的なサポートを行った。参加者は、大学の教員・研究者、国立保健医療科学院の研究者、各地の水道事業体の技術者等であった。受講者は、各自のパソコンを持ち込み、ソフトウェアCrystal Ballを使用して実践的手順を学んだ。講習の具体的内容は以下の通りである。
１．QMRAによる感染確率の計算手順
1)モンテカルロシミュレーションのイメージ
2)ブートストラップサンプリングの考え方
２．QMRAにおける感度分析と不確実性分析 ３．QMRAにおける技術的諸課題と対応方法
1)非加熱飲料水消費量データ
2)点推定とモンテカルロシミュレーション
3)項目間の相関
4)分布形を利用するシミュレーションとデータ そのものを用いるシミュレーション
5)データペアリング法
6)検出限界以下データへの補間
４．展望
1)QMRA tool
2)微生物的水質指標の変遷
3)水安全計画上の活用方法
