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イベント詳細


日中シンポジウム 水・土砂問題の研究の進展

開催日:2012年7月30日
場所:京都大学防災研究所宇治川オープンラボラトリーセミナー室401
(〒612-8235 京都市伏見区横大路下三栖東ノ口)

主催:
京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」災害リスク管理研究領域

共催:
京都大学防災研究所流域災害研究センター

出席者数:約25名

Report 213

目的

気候変動やヒートアイランドの影響で,東アジアの国々で集中豪雨による洪水・土砂災害が頻発している.また中国では,近年,水資源や水環境の問題もその重要性が増してきている。このような背景のもと,本シンポジウムでは,中国の大連理工大学から研究者を招き,中国の水・土砂問題の研究の報告を受けるとともに,京都大学防災研究所流域災害研究センターの最近の研究成果を紹介した.そして,流域の水・土砂の問題に対して今後とるべき方策や研究の方向性について,外国人教員や留学生を含めて,総合的な議論を行った.

報告

シンポジウムでは,先ず,中川一京大防災研副所長から,大連理工大学からの来訪者に対して歓迎の言葉が述べられた後、藤田正治流域災害研究センター長が,京大防災研ならびに流域災害研究センターの紹介を行った.ついで,Shiguo Xu教授が,大連理工大学の概要を紹介した.
引き続き,戸田圭一教授が地下空間を含む都市水害についての講演を行い,大連理工大学からは,Huicheng Zhou教授,Shiguo Xu教授が,水文・水資源の分野での最近の研究成果を紹介し,Sheng Jin教授が,3次元の流れ解析や土砂輸送解析の事例を紹介した.
その後,京大防災研の若手研究者,大学院博士課程の学生,大連理工大学の若手研究者が,計10名,最近取り組んでいる研究内容について報告した.報告ならびに質疑応答はすべて英語で行われ,外国人留学生には幅広い研究成果を習得する良い機会となり,若い日本人には,英語で発表し議論する場をもつことで貴重な経験となった. 両大学での今後の交流活動についても有意義な意見交換がなされた.近い将来,このようなシンポジウムを再び開催することにより,いっそう深い学術交流や共同研究への進展が期待される.なお,大連理工大学の一行は,後日,流域災害研究センターの白浜海象観測所を訪問し,白浜担当の教職員と観測研究についての意見交換も行った.