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イベント詳細


第8回多国籍建設ジョイントベンチャー関する国際会議

開催日:2012年11月12日- 13日
場所:Hanbat National University (HNU)、韓国

主催:
- Hanbat National University (HNU)
- 京都大学グローバルCOEプログラム「アジア・メガシティの人間安全保障工学拠点」
- International Islamic University Malaysia(IIUM)

出席者数:約80名

Report 231

概要

建設事業では、政府、建設企業、コンサルタントを初めとするさまざまなステークホルダーが存在している。ステークホルダーの多様性であるため、当事者の間が事業における仕事の範囲や見いだす価値が整合的ではなく、コンフリクトを生じることが多い。特に、多国籍な建設事業では、それぞれのステークホルダーが有する文化的背景が異なるため、自国で当然と考えるものが、外国では当然ではないことがある。したがって、多国籍建設事業におけるステークホルダーの利害関係と地域固有の社会的構造を考慮した的確な制度設計が必要である。そのためには、お互いが文化的な違いが存在することを認識した上で、お互いが納得できる新たな考え方を見いだす必要がある。このような問題意識に基づいて、本国際学会では、ステークホルダーの「期待を合理化する」というコンセプトを導入することによって、今後の多国籍ジョイントベンチャー事業を効果的にマネジメントするための、新たな概念形成を目指した。

報告

第8回多国籍建設ジョイントベンチャー関する国際会議は、韓国・ハンバット国立大学(HNU)とマレーシア・国際イスラム大学(IIUM)との共催で行われた。本国際会議では、大学関係者、インフラ関係の実務者、学生を含む約80名が参加し、熱心な議論が展開された。HNUの学長Won-Mook Lee教授のopening remarkをはじめ、小林潔司教授とGautam Ray教授の基調演説を通じて、国際ジョイントベンチャーにおけるリスク分担の考え方と、これから発展を迎えつつある地域において事業をマネジメントする上で、既成概念を捨てることの重要性が指摘された。本国際会議では、36編の研究が紹介された。特に、文化的な違いが存在するときに、ステークホルダーの間で、何が正統性を有するシステムか、を見出すことの必要性が共有化された。最後に、本国際学会の最終成果として、2011年のバンドン及び2012年の大田で発表された論文の中から、優れたものを選び本にまとめると共に、その成果を一般に公開する。