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イベント詳細


水道システムにおける実践的災害対策に関する日米国際シンポジウム

開催日:2012年11月12日
場所:トラストシティカンファレンス仙台

主催:
京都大学グローバルCOEプログラム「アジアメガシティの人間安全保障工学拠点」

共催:
仙台市水道局

出席者数:約40名

Report 228

概要

本シンポジウムでは,(1)1994年米国ノースリッジ地震と2011年東日本大震災での経験を共有すること,(2)2011年東日本大震災での水道システムへの被害状況を把握すること,(3)耐震化施策やブロック管網などの災害対策の効果について知ること,(4)災害時の水道システムにおける被害抑止や被害軽減に向けた国際的なネットワークを構築すること,を目的とする.  第1部では,3件の招待講演と水道システムにおける効果的な災害対策に関する議論がなされた.第2部では,2011年東日本大震災で土砂災害や津波による水道システムへの被害が生じた折立地区や荒浜地区,そして,災害廃棄物の処理現場,南蒲生浄化センターの現地視察を行った.

報告

シンポジウムでは,まず,主催者である平山修久京都大学准教授より本シンポジウムの趣旨が述べられた.また,共催者である仙台市水道局から,安藤健一次長より,米国からの招聘者に対する歓迎が述べられた.
 まず,第1部では,河村香苗氏(仙台市水道局)からは,2011年東日本大震災における仙台市水道局の対応と経験について紹介された.また,今後の災害に強い水道システムの構築には,今回の災害後の復興戦略計画,津波などによる水道システムの被害分析,さらに人的ネットワークの構築が必要であることが指摘された.Craig Davis博士(LADWP)からは「Customer Impact from Los Angeles Water System Damage in the 1994 Northridge Earthquake」と題した講演があった.ここでは,今後の災害対策においては,災害の経験を共有することが重要であり,グッドプラクティスを共有し,実装していくことが必要であることが指摘された.原毅史氏(株式会社クボタ)からは,現段階における2011年東日本大震災での水道システム,特に管路システムの被害状況や被害分析結果について報告がなされた.
 第2部では,土砂災害による水道管路被害があった折立地区,津波による激甚な被害を受けた荒浜地区,仙台市の仮設の災害廃棄物処理,南蒲生浄化センターでの現地視察を行った.