花本 征也
中国深圳市内の水環境中における医薬品類の存在実態
工学研究科 都市環境工学専攻 物質環境工学講座 環境質予見分野
行き先:清華大学深圳研究生院(中国)
期 間:2011年3月1日〜2011年3月11日
私は、微量汚染物質として近年注目を集めている医薬品やパーソナルケアプロダクト(以下、医薬品類とする)計60物質を対象とし、中国深圳市内の下水処理場2箇所(計6地点)、河川15地点において存在実態を把握しました。また、日本と中国深圳市における下水処理場流入水中の医薬品類濃度を比較することで、日本と中国における医薬品類の使用傾向の違いが示唆され、日本と中国深圳市における下水道未整備地域の河川水中の医薬品類濃度を比較し、使用傾向の違いを含めて解析を行うことで、日本と中国における下水道未整備地域の家庭排水処理システムの違いが示唆されました。また、実際に河川に出向いて調査を行ったことで、中国深圳市における河川の現状を自分の目で確認することが出来ました。都心部を流れる河川の下流では河川底層でのガス発生のために河川底質が剥離して水面を流れている状態が、都心部から離れた河川の上流域では家屋から直接河川に排水が放流されている状況が確認され、中国深圳市の河川と日本の河川との乖離を実感しました。また、自由時間には清華大学の学生と食事や観光に行くことで交流を行い、海外で現地の人とコミュニケーションをとって親交を深める方法を学びました。